143人が本棚に入れています
本棚に追加
.
「あ、おはようございます。メガネ先輩」
「あ、光くんおはよー…」
「あれ、今日は『メガネって呼ぶなー!』って言わないんですね?」
「はは…」
今日はちょっと体調が悪くて。
無理して学校に来てみたものの
頭がボーッしてる。
いつもより体温が高い気がするし。
熱があるのかな…。
「…桃先輩。保健室行きましょう」
「え、何言ってるの…」
体調が悪いことは誰にも言ってないのに…。
「顔赤いし…体調悪いんでしょ?俺も付き添いますから…」
「………ありがとね、光くん」
「お礼はいいですから、さ、背中に乗ってください」
決して軽くはない僕を
光くんは保健室までおぶってくれて。
普段、生意気でクールな光くんだけど
本当は心があったかいんだ。
光くんの不器用な優しさが伝わってくる。
.
最初のコメントを投稿しよう!