第0話 始動

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ザッ…ザッ…。 2人はこちらに向かってきた。 ここまでか…。 でも俺は何故2人がこんな事をするのか聞きたくなった。 「レッジ…。シルフィー。」 2人は俺の側に立っていた。まるで死神だ。 どうせ死ぬんだ。少しくらい真実を知りたい。 「何故、こんな事を?」 単刀直入に聞く。 「ウェイン…。すまない…!!俺達は…俺達は!!」 レッジが喋り出す。だが、それは回答になっていない。 「(本物の)レッジとシルフィー。訳を聞かせてくれ。」 徐にシルフィーが口を開く。 その回答は衝撃的だった。 「このままじゃ…世界が壊れてしまうの…!!」 え…?今なんて? 「間違ってたんだ俺達…。根本的な事を間違っていたんだ。まさか俺達のしてきた事がまさに世界を壊す事だったなんて…。」 「なんだって……!?」 にわかに信じがたい。俺達は間違いなく平和の為に動いてきた。戦ってきた。なのに… 間違っていた…? 「詳しく教えてくれ…。せめて…息絶える前に…。」 「………ウェイン君。本当は…。」 「…そんな…馬鹿な!!そんな事が…。」 とても信じれる内容では無かった。 でも…。レッジとシルフィーは間違って居なかった。やっぱり世界の為に動いていた。何だか安心出来た。 「もう満足だ…。殺してくれ…。」 覚悟を決めた。真実を知ってしまった今俺も生きていてはいけない。 「ウェイン君…。ゴメンね…ありがとう…。んっ…。」 シルフィーとの口づけが交わされる。愛していた彼女に殺されるんだ…。 悔いは無い…。 「さぁ…来いよ…!!」 それが俺の最期の言葉となった。
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