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ザッ…ザッ…。
2人はこちらに向かってきた。
ここまでか…。
でも俺は何故2人がこんな事をするのか聞きたくなった。
「レッジ…。シルフィー。」
2人は俺の側に立っていた。まるで死神だ。
どうせ死ぬんだ。少しくらい真実を知りたい。
「何故、こんな事を?」
単刀直入に聞く。
「ウェイン…。すまない…!!俺達は…俺達は!!」
レッジが喋り出す。だが、それは回答になっていない。
「(本物の)レッジとシルフィー。訳を聞かせてくれ。」
徐にシルフィーが口を開く。
その回答は衝撃的だった。
「このままじゃ…世界が壊れてしまうの…!!」
え…?今なんて?
「間違ってたんだ俺達…。根本的な事を間違っていたんだ。まさか俺達のしてきた事がまさに世界を壊す事だったなんて…。」
「なんだって……!?」
にわかに信じがたい。俺達は間違いなく平和の為に動いてきた。戦ってきた。なのに…
間違っていた…?
「詳しく教えてくれ…。せめて…息絶える前に…。」
「………ウェイン君。本当は…。」
「…そんな…馬鹿な!!そんな事が…。」
とても信じれる内容では無かった。
でも…。レッジとシルフィーは間違って居なかった。やっぱり世界の為に動いていた。何だか安心出来た。
「もう満足だ…。殺してくれ…。」
覚悟を決めた。真実を知ってしまった今俺も生きていてはいけない。
「ウェイン君…。ゴメンね…ありがとう…。んっ…。」
シルフィーとの口づけが交わされる。愛していた彼女に殺されるんだ…。
悔いは無い…。
「さぁ…来いよ…!!」
それが俺の最期の言葉となった。
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