プロローグ

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過保護な両親に、好奇心からの一人暮らしを申し出た俺。 返事は予想外にもOK。 住む場所や家具なんかは、独り立ちのお祝いとして買ってくれていた。 が、何もかもやってくれるな両親よ。 家の住所が書かれた紙と、複雑な形した鍵を一緒に渡され笑顔で送り出してくれた父と母。 タクシーに乗り込んでは、行き先を伝える。 流れ行く景色をボーッと見つめ昔を思い出した。 昔から俺の世話をしてくれていた篠原と榊原。 二人は執事として雇われており、榊原は主に母のマネージャーという形で働いていた。 篠原は逆に俺に付きっきり。 遊び相手として雇われたものだから、当時俺が7歳で篠原が10歳くらいだった気がする。 幼馴染みたいなモノだ。 それくらい長いこと一緒にいたもんだから、俺が独り立ちすると決めた時は涙ぐんで拗ねてた可愛い奴。 さて、タクシーに乗り込み50分くらい。 目的地のマンションへと到着した。 お金を渡してタクシーを降りては、その立派なマンションに絶句。 また高そうなマンションを買ってくれたもんだ。 周りは住宅街で、お昼の近所のおばさん方の談笑を横目に頭を下げてからマンション内へと足を進める。
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