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しばらく無言で三人を見つめていた貴也が、ふっと表情を緩める
貴「ありがとう。三人共、真剣に優の事を思ってくれているんだね。
そんな子達に罰なんて与えたら、優に怒られてしまうよ。
まだ時間は掛かるけど、優が教室へ行けるようになったら、仲良くしてあげて欲しい」
「「「はい!」」」
涙を流しながら笑顔で答える三人を綾人が嬉しそうに見つめていた
綾「じゃぁ、今度こそ作戦会議を始めようか!」
三人が落ち着いた頃、綾人の一言で、ほんわかした空気が一転、張り詰める
貴「そうだね。まずは私から。
さっきも言ったけど、私は凜を溺愛などしていない。むしろ優を傷つけられて苛々してるんだ。
だから、凜がどうなろうと一切関知しない。これは私だけでなく、御坂財閥全体の意見だ。
なので、君達の好きなようにやってくれて構わない。場合によっては援助もするつもりだ」
厳しい顔で言い放った貴也に感嘆の声があがる
奏「理事長が味方してくれるのなら心強いです」
雅「しかし、真崎に対して突然態度を変えると、怪しまれるのでは?」
綾「そこは大丈夫!貴也さんには、取り巻き全員潰すまでは凜へ味方の振りをしてもらうよ。
周りが消えて孤独になった時、最後の砦だと思っていた貴也さんにも見離される。
友も権力も無くした子供は学園を去るか、はたまた改心して罪を償うか」
そう言う綾人は、とても美しく冷たい笑顔を浮かべていた
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