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必見!史上最大規模のフリーマーケット!ブランドアウトレットから骨董まで。
貴方の一生の宝が見つかるかも!?ー
そんな謳い文句に、
ふと目が止まった。
咲子は、何時もなら直ぐ様ごみ箱へ直行する筈の折り込みチラシに目を通す。
「フリーマーケット…。」
チラシに踊る言葉をぽつりと呟けば、
何だか不思議とわくわくした。
フリーマーケットなんて…人の使った物なんて…と思っていた咲子も、どうした事か此れには抗い難い魅力を感じた。
二軒隣のお婆ちゃんが、玄関前に置いて行ったお裾分けの野菜を、くしゃくしゃになりながら懸命に包み込む、それ。
咲子は、野菜をそっと脇に避けると、くしゃくしゃになったチラシを掌で手早く伸ばし、綺麗に折り畳んで、スカートのポケットにそっとしまいこんだ。
今思えば、
あれが全ての始まりだったのだろう。
咲子と春治郎の、
奇跡みたいな出逢いの…。
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