『螺旋上の図書館』

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教室に戻ると、担任の先生が入部届けの紙を配っていた。周りの人達は迷いなくペンを進める中、蓮の手は止まって考えていた。まるで現代版の『考える人』のように… 「…(どうすればいいんだ)」 『部活に入ってくれたら教えてあげるわ』 どこからともなく時雨先輩の幻聴が聴こえてきそうだ。 「(しょうがない!!)」 蓮は覚悟を決めて書きはじめた。運命共同体部と書くために… そして書き終わったら、その書いた部活のある場所に行く事になっている。 「はぁ…(あの仮的な部室に行くんですよね…)」 ため息をつきながら部室のドアを開けると… ガラ! 「入部ありがとう!西宮君」 開けると直ぐに笑顔の時雨先輩が迎えてくれた。 「香苗♪後輩がようやくできて嬉しいわ!あ!中に入って」 「良かったわね時雨。まぁよろしくね後輩君」 香苗は適当に挨拶をすると椅子に座って本を読みはじめた。 「まぁ頑張れば、俺達は目的あっているし」 「?(目的…てか本読みながら三森先輩答えているし!?)」
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