第2話

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結局、昨日はなかなか寝付けなかった。 寒いのと、出張寝フレがちらついて…。 ほんとに来るんじゃないか、来たらどうしよう、いきなり部屋に入ってきて襲われたら… 悶々と考えていたら、時計の針は2時を指していたのだ。 …やっぱりアホだ、私。てゆうか、住所なんて教えてないし。来ない来ない。 いきなり気持ちが軽くなって、いつもの通学路を軽快に歩いた。 「麻衣っ。おはよ~」 振り返ると、同じクラスの雪(18)が駆け寄ってきた。 「ユキ。おはよ。」 「朝は一段と寒くなったねぇ。」 「うん。やだね。」 ユキは少し大きめのセーターのポケットに手を入れて、私の隣に並んだ。 親友のユキ。明るくてにこやかで人なつこい彼女の周りにはいつも誰かがいる。 この子を嫌いな人はいないだろうと思うくらい、男子にも女子にも好かれている。 私もユキの笑顔が大好きだけど、羨ましくもあった。 「…で、なんだったの?昨日の誠一の話って。」 ユキは白い息をふうっと吐き出しながら聞いた。 .
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