第2話

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**** マンションのエントランスに入ると、郵便受けを覗いてからエレベーターに乗り込む。 スカートのポケットからケータイを取り出し、時間を確認した。 19:50。 学校が終わってから、ユキが買い物に付き合ってほしいと言ったので、街のお店を巡って、ファストフード店で夕食を済ませ、帰ってきたところだ。 ユキ、家に帰ったらご飯あるからまた食べるって言ってたな。 私はユキに、 『で ぶ に な る よ ?』 とだけ書いて、メールを送信した。 部屋に入ると、休憩せずにシャワーを浴び、リビングのソファーにごろんと横たわった。 疲れていたのか、すぐに眠気がきて、私は現実と夢の間をうろうろしていた。 …髪、乾かさなきゃだけど…。ちょっとだけ…。 こういう時はちょっとどころか、朝方まで寝てしまうパターンだとわかっていたけれど、そのまま私は夢の世界へ行ってしまった。 .
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