第2話

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…ありえない。 ほんとに…きた。 はっきりと頭は覚醒しているのに、夢だと思いたくて、ベタだけど私はほっぺをぎゅっとつねった。 痛いにきまってる。 これは夢じゃない。 そんなの、わかりきってる。 『マイさん。 質問があるかもしれませんが、とりあえず注意事項を聞いて下さい。』 ガチャンッ。 私は受話器を乱暴に切ると、忍び足で玄関に向かった。 そっと物音をたてないように、覗き穴に近づき、片目を閉じた。 …そこには、見たことのない、知らない若い男がたっていた。 パっと見は私と同じくらいか、少し年上くらいだろうか。 今度はダダダダっと勢いよく戻り、受話器を取った。 「あなた誰!?どうしてここの住所知ってるの!?」 ……。 あっ。 言ってしまってから気づいた。 私はマイで、ここが私の家だと肯定してしまったことに。 『…ご質問は注意事項の後でお願いします。ぼくを中に入れてくれればお答えいたします。 ですが、そうでない場合は一切お答えできません。どうやって居場所を知ったかは教えないし、それを誰かにもらすこともしません。』 …そんなこと言われても。 納得のいかない私は、とりあえず男の話を聞くため、渋々返事をした。 「……注意事項ってなんですか…。」 .
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