第1話

6/11
前へ
/158ページ
次へ
目を覚ました時、部屋の中はすっかり暗くなっていた。 私は起き上がり、部屋の明かりをつけて、制服を脱ぎハンガーにかける。 部屋着に着替えると、ソファーの前のテーブルにパソコンを持って行き、電源を入れた。 ソファーとテーブルの間に座りこみながら、某料理サイトを見て、牛丼の作り方を検索する。 そこには、様々な味付けの牛丼が掲載されていた。 塩だれもおいしそう…。 あんかけもいいなぁ。 毎日、自分の食事を作って、1人で食べる。 もう15歳の時から、この生活だ。 …今日は少しだけさみしい。 そういえば、肌寒くなってきたし…。誰か一緒に寝てくんないかな。 でも手を出さない人限定。 …いないか、そんな人。 だから、誠一も離れてったんだし。 彼氏なんていらない。付き合う、という口約束をかわしていないだけでセフレと変わらない。 ただぬくもりをくれる人でいい。 そう、寝フレがいい-----。 …………アホか私は。
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加