決意

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「エレナ!」 「きゃっ!?」 エレナは驚いて尻餅をついた 「裕哉殿一体どうしたのですか?」 「ごめんな その…夢を見てさ」 「そうですか… あっ裕哉殿お食事の用意ができました」 「そうか ありがとう」 裕哉は体を起こそうとしたがまたあの痛みが走り立ち上がれなかった 「つっ! そういえばまだ…」 「あの…よろしければ私が食べさせましょうか?」 「…あぁ 確かに俺は動けないしな じゃあお願いしていいか?」 「はい、では少々お待ちください」 「…悪いエレナ これはなんていう料理だ?」 裕哉は目の前の食べ物らしきものを見た 「えっと…とりあえずあるものを焼いてみたのですが…」 「……味見とかはしたか?」 「いえ、していません それでは裕哉殿お口をお開けください」 「やっやめろエレナ! うっ…」 裕哉は抵抗したがその物体を口に入れられ意識が薄れていった… 「裕哉殿大丈夫ですか?」 「なんとかな…」 「裕哉殿、先程は申し訳ないです」 エレナは頭を深くさげ謝った 「済んだことはいいさ… それより聞きたいんだが」 「はい、なんでしょうか?」 「エレナは…戦う事をどう思っているんだ?」 「私は戦うのは…嫌です できることなら誰も傷つけたくないです」 「そうか… よかった」 「? 何がよかったのですか?」 「これで決心できたよ 俺は…君を助けていくよ」 (例えあれが夢だろうと俺は約束を守るよ だって彼女はあの泣いていた女の子のままだったのだから…) 裕哉は一人心に誓った 「そんな… 裕哉殿は安全な場所にいてください」 「悪いけどそれは守れそうにないな もう先約があるんでな」 「…では約束してください 私とあまり離れないで戦闘になれば裕哉殿の身を第一に考えてください」 「…わかった けどエレナも無理をするなよ」 「わかりました 裕哉殿」 裕哉は一人あの夢を思い返していた…
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