闘争

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「裕哉殿、そこはこうやります」 「こうか?」 あの後体の調子がよくなるとエレナの提案で自分の身を守るための護身術を教えてもらっていた 「ここをこう…」 「こうか!」 「そうです これで多少のことはなんとかなります」 「そうか、ありがとう」 「いえ、それにしても初心者でここまでやれるとは驚きです」 「そうなのか? まあ筋トレくらいはしてるが」 「それのお陰もあるでしょう これからは筋トレとこの護身術の訓練をしてください」 「わかった ん?もう夜か」 裕哉がふと周りを見回すと昨日のように静かにたたずんでいた 「この感じ…昨日の結界が作動したみたいですね 敵に気付かれないよう私達も寝ましょうか?」 「えっもう寝るのか?」 「はい この結界は人間を眠らせる為のものです ならば私達も寝ていれば気が付かれることはないでしょう」 「そうか じゃあもう寝て…」 「キャー」 裕哉の言葉を遮るように悲鳴が家の中までこだました 「今のは!?」 「結界の感じはまだある… と言うことは影響を受けていない人間が裕哉殿以外にもいたみたいですね」 「エレナ行くぞ 他人を巻き込む訳にはいかないだろ?」 「はい!その通りです しかし裕哉殿は…」 「悪いが同行させてもらう まだエレナの傷は治りきってないんだろ?また倒れでもしたらそれこそ大変だろ」 「…わかりました しかし裕哉殿の事を一番に考えてください」 「わかっている! それより急ぐぞ」 「はい!」 裕哉達は悲鳴のあった方へ駆けて行った…
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