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それはただの相撲なんかではなかった。
開いた魔之王さんの掌からは炎が吹き出し。
対戦相手は空を飛び炎を避ける。
「それは魔法だよチミ。やはり理が崩れたみたいだよチミィ」
声に驚いてしまい。一瞬、体が硬直したが声の主を見て落ち着けた。
「魔法って……。これじゃ私、勝てないよ」
普通の相撲ですら無理かもしれないのに。
どうしたら、どうしたらいいのよ。
「そんなに落ち込んでチミは……。
仕方ないから、大サービスしてあげるよチミに。出血大サービス!魔法をかけてあ、げ、る」
魔法をかける? でも供物のせいでチカラが変になったんじゃ。
「ちょっ、ちょっと待っ」
「フンフンボールトフンボールトー!」
遅かった……。
ニープレックスダミュアルの掌は私に向けられていた。
「あっ。ごめんね。やっちゃった」
やっちゃった!?
私は、自分を確認する為急いで姿見鏡の前に立った。
「ば、化け物……。いぃぃやぁぁあああぁぁああぁぁあぁー!!」
私は、変な生物に変身してしまったのだ。
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