第三走者 tosh & いち仔 《ファンタジー》

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 それはただの相撲なんかではなかった。  開いた魔之王さんの掌からは炎が吹き出し。 対戦相手は空を飛び炎を避ける。 「それは魔法だよチミ。やはり理が崩れたみたいだよチミィ」  声に驚いてしまい。一瞬、体が硬直したが声の主を見て落ち着けた。 「魔法って……。これじゃ私、勝てないよ」  普通の相撲ですら無理かもしれないのに。 どうしたら、どうしたらいいのよ。 「そんなに落ち込んでチミは……。 仕方ないから、大サービスしてあげるよチミに。出血大サービス!魔法をかけてあ、げ、る」  魔法をかける? でも供物のせいでチカラが変になったんじゃ。 「ちょっ、ちょっと待っ」 「フンフンボールトフンボールトー!」  遅かった……。  ニープレックスダミュアルの掌は私に向けられていた。 「あっ。ごめんね。やっちゃった」  やっちゃった!?  私は、自分を確認する為急いで姿見鏡の前に立った。 「ば、化け物……。いぃぃやぁぁあああぁぁああぁぁあぁー!!」  私は、変な生物に変身してしまったのだ。image=432861079.jpg
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