山の上の学校

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1 いきなりだがここは学校だ。 いきなり過ぎる? そりゃそうだよね、俺もびっくりしたもん。のっけからここは学校だって言われても仕方がない。 じゃあもう少し説明しよう。 ここは緑山高校。緑山ニュータウンの中にぽつんと建っている、どちらかといえば田舎な学校だ。 まあ田舎というよりベッドタウンというべきか。 そして俺、新田直也はめでたくこの学校に合格した訳だ。 そして入学式のある体育館へと歩いているんだが――― 「直也~おぶしッ!!」 「ったく朝っぱらからやかましい」 この『おぶしッ!!』というよくわからない擬音語を上げた寄生虫……もとい、俺と同じ制服を着たただの屍は石谷健吾。 『いしたに』と読みそうになるが、『いしや』である。いや、どうでもいいか。 「全くよぉ……殴るこたぁ無いだろ……それに今なんか失礼な事思ってただろ」 「単にしかb……じゃない、寄生虫を削除しようとしただけだ」 「今屍って言おうとしたよね!屍って」 「朝からごちゃごちゃうるさいんだよ!」 とまあコイツの扱いはいつもこんな感じだ。 え?殴るのはやり過ぎって? しょうがないじゃん、抱き着こうとしたんだもんコイツ。俺、ゲイじゃ無いし。
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