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「ガァうぅっわぁ!!」
先に仕掛けたのはガーゴイル。
重い体の割には信じられないスピードで突進してくる。
マリアはその凄まじい動きに一瞬驚く。
しかしすぐに体の向きを横にずらし、回避に移ろうとした。
横に一歩踏み出し、魔法を唱える。
「ブロウ……!」
ガーゴイルはすれ違い様、マリアに向かって大きく腕を振り下ろした。
大きな炸裂音がして、地面のタイルが砕け散る。
強力な一撃であった。
ガーゴイルの太く鋭い石の爪が、中庭のタイルを大きくえぐったのである。
「ガウァアァア!!」
ガーゴイルは勝利に吠えた。
しかし、その瓦礫と砂埃の中にマリアの姿は無い。
マリアは5mほど離れた花壇の上に着地したのだった。
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