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バランダからおよそ10時間の船旅。
それでも、ここが故郷から一番最寄の国。
ここラナパルクは、クアーダの次に大きな国だが、何故だか、未だにゼルの手は届いておらず、ザガーも滅多に寄り付かない。
その為、周りからはいつしか『護られた国』と呼ばれる様になっていた。
船着き場を出ると、国名が看板一杯に書かれたゲート。色とりどりの花や、リボンにバルーンで飾り付けられ、まるでテーマパークに来た様な心地好い高揚感。
ゲートの先には、通りに面して様々な屋台が並んでいる。
シギは、暴れ出した腹のムシを抑える様に腹に手をやり、ラナパルクへと足を踏み入れた。
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