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「いやぁ、高村ウザかったね。」
「確かに。」
帰り道、由美と二人で歩きながらの会話。
高村という教師は、自分が他のクラスでの授業がないとき、自習時間に教室に訪れては世界史の話をする。
教育熱心なのか知らないが、そのせいで生徒からの評判が悪いのである。
「自習って言われたんだから好きにさせろっつーの!」
「あはは、同感。」
そのまま進んでいって、途中でホームルーム前の由美との会話を思い出した。
「ねぇ、由美、今日はあそこの道曲がってって見ようよ。」
「ん?あ、そうそう、そう言えばそんな話したもんね!行こう行こう!」
その路地は、街よりまた少し離れた雰囲気の道だった。だが、すぐ下の道から街へ出られるので、人通りは多いようだった。
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