月猫堂

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「ハイハイやってますよー!いま手が離せないんですー!」 ノックしてみたらあら不思議。私の想像より遥かに若い男性の声が聞こえてきた。 「やってるみたいだね。」 「手が離せないって、何してるんだろ…本の整理とかかな?」 「じゃないのかな?行ってみよう!」 大きな木製の扉は、手で引いてみれば案外簡単に開いた。 見た目より重くはなかった。 「わぁー…」 店内に入ってみれば、大きめの窓がついた天井に、様々なアンティーク品がところ狭しと並んでいる棚。 その雰囲気に、私たちは暫く見とれていた。 「では、お待たせして申し訳ありません!いらっしゃいませ!」 「あ、はい、すごいお店ですね、ここ…。」 辺りを眺めつつ店員さんの声に顔をあげると、なんだか驚いているようだった。 「あ…の、どうかしました…か?」 「店員さーん?」
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