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「私はあなたにふさわしい…かぁ」
花瓶に溢れんばかりの薔薇を見ながら言う。
「んふふっ…晶驚くだろうなぁ。また、僕に惚れ直しちゃったりして!」
ニヤニヤが止まらない。
と、そこに玄関から物音がした。
来たー!とばかりにワクワク感が絶頂に達した。
「ただいまー」
「おかえりなさー!…い…」
その光景に唖然とした。
「あれ…?」
晶の手には真っ赤な薔薇の花束があった。
「あんれえ!?マジで?…和真驚かせたかったんだけどなぁ」
もしかしたら、と和真が言う。
「近所に出来た、あの花屋で買った?」
「あ、うん。店員が良い人でさ、恋人いるんだっつったら薔薇の花勧めてくれてさ」
「花言葉、気に入っちゃってね」
『私はあなたを愛する』
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