880人が本棚に入れています
本棚に追加
【副長室】
『土方さん。』
「あぁ、入っていいぞ。」
雪が部屋に入ると幹部が集合していた。
「これで揃ったか?
総司と永倉君は巡察だったな?」
そう近藤が告げるが、ついさっき沖田と廊下ですれ違ったことを思い出す。
巡察ならもうとっくに頓所を出ているはずだ。
『あれ?
総司君とさっき廊下ですれ違いましたよ?』
そう言った瞬間、土方の鋭い視線が雪に突き刺さる。
「まだ巡察に行ってないのか……
って、歳!??」
その視線に真っ先に気付いたのは近藤だった。
「………あ?
あー、あいつは見回りで雪合戦に参加できねぇから拗ねてんだろ?
なぁ山南さん。」
「"総司君"は拗ねているのでしょう。
土方君、そんなに睨まなくても……?」
山南は土方を見て、優しく微笑んだ。
「はッ??なんだ?
俺は何にも睨んでねぇぞ?」
「あぁ、無意識………ね。」
山南は何かを悟ったようだ。
「二人ともまぁまぁ……
それでは組分けを発表するぞ。」
最初のコメントを投稿しよう!