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「不公平にならないように、くじで決めた。見てくれ。」
そう言って紙を広げる。
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近藤
└山南・藤堂・原田・松原
土方
└井上・斎藤・山崎・武田・市村
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真っ先に声を上げたのは
『えぇー!!????』
雪だった。
「なんだ、俺の隊では不満か?」
「いや…!そういう訳ではなくて!
私も参加して良いんですか?」
雪といえば、雪合戦。
あまり雪の降る地域ではなかったため、雪が降ったのは数える程度しかない。
雪だるまが作れたらいいなと密かに思っていたが、雪合戦が出来るだなんて…雪遊びの経験の少ない彼女にとっては夢のようである。
「おう。今日は暇なんだろ?
雪合戦ってたって、ただの遊びだからな。」
「まー、なんかあった時は、土方さんもいるしな。」
『はい、ありがとうございます!』
まさか自分が参加できるとは思っていなかった雪は、本当に嬉しそうに笑う。
『お手やわらかにお願いします。』
「もちろんだよ。
それにしても嬉しそうに笑うなぁ、雪村くんは。
こういうことは、大人数でやった方が楽しいからな。」
近藤も彼女につられて優しく微笑む。
と、そこへ………
スパーーン。
「待ってください!!」
「待ってくれ!!!」
沖田と永倉が乗り込んできた。
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