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《同棲生活》
それから、何日後に退職。
『お世話になりました』といろんな、方に挨拶してまわり、高橋さんとは、抱きついて泣いた。
『森どんと、上手くいくといいね』なんて、話して、会社を後にした。
皆からは、送別会を…と言われたが、今の私には、てっちゃんしか、目にはいらなかった。
夕飯を作り始めると、後ろからちょっかいを出してくる。
『包丁もってるよ』
『いいの。陽美の弱点知ってるから』と優しいkiss 。
笑い声と吐息が、いりまじりながら、時間が過ぎていく。
『お前、これから、どーすんの?』
『予備校かよいながら、バイトするよ』
『どこで、バイトするの?』
『えっ!はまやだよ』
はまやとは、前職の取引先の酒屋だ。
『配送連中、くるじゃん!』
『そうだね。コーヒーくらいは、だすよーかな?』
『そんな事しなくていいから』
『何々、焼きもち?(笑)』
『ばーろう!俺、配達区域じゃないじゃん。他の奴らとは勝手に飲み会の誘いのるなよな』
『わかってるって,大丈夫だよ』
そんな、日々が続いた。
予備校いって、バイト。
夜20時10分上がり。
駐車場には、時間があれば、てっちゃんのお迎え。
『お疲れさま』大好きな笑顔。
バイトの、高校生からは毎回ひやかされている。
てっちゃんと私、高校生たちには、羨ましい存在だった。
『先輩、結婚するんですか?』
など、てっちゃんの前でするから、照れ臭く反面嬉しさもあった。
二人で、顔見合せながら、まぁね。みたいな仕草。
高校生バイト達は、
『先輩、綺麗だし、彼氏さん、カッコいいし、羨ましいですー』
まんざらでもない私。
テヘッって、笑いながら車に乗り込む。
勿論、てっちゃんが、仕事の時は歩いて帰るけどね。
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