アナタヘ

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《昭和最後の出逢い》 私、愛澤陽美〔あいざわみなみ〕19歳。 私の新入社員歓迎会兼花見で、会社の方々と、桜のある公園で飲み会最中。 会社は、酒関係なので、皆さん、お酒強くって、学生のノリしか、知らない私は、愛想ふり、お酒ついだりしてたけど、朝から呑んで、さすがの私は、ダウン気味だ。 誰か誰だか分からないのに、楽しくもないし… 近くにあった、ブランコに一人で、飲み会を見物。 ハァ~とため息。 「お疲れ様!疲れた?」とジュースを渡された若い男性。 誰?と思いながらも、ジュースをもらい、「ありがとうございます」と私 「君…新入社員だよね!俺、配送の青木哲也、よろしく!」と笑顔の爽やかな人で、いきなり、ドキッときた。 「あ、愛澤です。業務に配属されました。よろしくお願いします」と緊張です。「ねぇ~愛澤さんって、お兄さんいない?M高校の?」 「えっ?あっ、はい!います。4つ年上なので、23歳で、高校も一期生で…」 「やっぱり!雅也でしょ?お兄さん?」といきなり、ビンゴ。 「な~んだ~!雅也の妹か!」 イヤ、ビックリしてるのは、私だし、何この人いきなり…それに、兄は私の天敵だし、え~兄の仲間だったら、真面目君かオタクじゃん!「兄の友達の方ですか?」と恐る×2聞いてみた。 「あ~同級生だっただけ、だって、雅也、生徒会長だよ。知らない奴はいないよ~!」と言われて、一安心。 「あっ!顔はお兄さんに似てるけど、性格は違うみたいだね!」いや~一番、言われたくない事を言ってくるね~!酔っぱらいか? 「一番、言われたくない事ですけどね。兄と私は違うので」とその場所を離れようとしたら、青木さんが、「ごめん、ごめん。まぁ~これから、仲間だし、もう一人の兄貴と思って、頼ってきてよ!」と明るく言われて、その笑顔に、一目惚れしてしまった私。 初めてだらけの、今日。 あ~私、これから、どうすれば、いいんだろう!
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