アナタヘ

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《片想い》 仕事が終わり、会社で呑んで、その後、必ず、配送の若い衆と一緒に飲み屋に行っていた。 勿論、青木さん、Get!の為でもあるが、高橋さんの片想いも応援する為もある。 帰りは、必ず、青木さんに、送ってもらってた。 高橋さんは、もりどん。 私は、青木さんに急接近のはずが、いつまでも、妹扱い…。 「愛澤って、面白いなぁ~(笑)よく、俺らと一緒にいて、事務所の連中に、何かいわれない?」 「別に…言われてませんよ。高橋さんも、いるし…(笑)それに、他人にとやかく言われたくないし、仕事はしてるし…」 「そうだよな!俺みたいに、遅刻魔じゃないしな!うん!お前はエライ!エライ!」と、大きな手で、頭をなでなで、される。 ドキッ!とする私。 心臓の音が、聞こえるんじゃないかと思う。 でも、いつしか、それが、好きで、たまらなくなる。 ある日、高橋さんが、内緒話があるから、と呼ばれた。 「高橋さん、どうしたんですか?」 「陽美ちゃん、誰にも、まだ、内緒ね!」 「はい。顔赤いですよ!大丈夫ですか?」 「違うの!いい、落ち着いて、聞いて、私、もりどんと、しちゃった!キャ~!!言っちゃった!」と一人で、ハシャギまくる、高橋さん。 「え!え~っ!しちゃった!って、エッチですか!」ビックリ!した私。 「そう!そうなのよん!昨夜、お、と、ま、り、キャ~!!」 「マジですか!やったじゃないですか!これで、恋人じゃ~ないですか!」私も興奮状態。でも、イマイチ、暗い雰囲気の高橋さん。「ど~したんですか?高橋さん?」 「う~ん…、でもね、こくってないんだよね…、お互いに…好きとか、言われてないし…酔った勢いって感じもあるし…」 「わかりました。私が、もりどんから、聞き出します!」 「イヤ…待って、陽美ちゃん。自分で確かめるよ」て高橋さんは、仕事に戻った。 大人の恋って感じ… エッチ=恋人は、ガキの考え方なんだ~!! う~ん!勉強になったわい!高橋さん。頑張れ!と心の中で、応援する私だった。 そう、大人の女性の怖さを、その時は知らなかった…
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