入学

5/6
前へ
/8ページ
次へ
「不良のくせに、変なガキ」 蓮もタバコをしまい、体育館に戻った。 式も終わり、生徒はそれぞれクラスに戻る。 蓮と静は、学年主任から名簿をもらった。 「蓮、どこのクラス?」 「1年G組…。そんなんあったか?」 「今年からできた新クラス。なんでもヤクザの息子かなんかが入学して、そいつの仲間も一緒で、危ねーから作ったんだとよ。お前、ハゲ(学年主任)の話聞いてないだろ」 「あー、聞いてたよ(棒読み」 「……あほ」 チャイムが鳴り、それぞれ受け持つクラスに入る。 蓮も自分のクラスへと入った。 「おー、座れー。どこでもいいから座れー」 「あ、センセーだー」 「おー、チャラそー」 「まぢで教師かよww」 「つーか、なんかムカつくほどいい顔してるー」 「タイプ…(ポッ」 蓮が教室に入ると、さまざまなほうから声が飛び交う。 「お前がここの担任?」 一番奥から、高校生とは思えないほど低い声が聞こえた。 風貌もとても高校生には見えない。 茶金のオールバック。 ひげも生えている。 「おー、そうそう。お前名前はー?」 「俺?五十嵐魁(イガラシ カイ)。お前らの怖がってるヤクザの息子ww」 「あー、お前だったの?まぁ、見た目それっぽいけど」 「まぢ?それっぽく見える?」 「おー、それに五十嵐なかなかイケメンだな。つーか。イケメン率高いな、ここ」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加