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「朱雀は、そこのベッドでまだ気を失っていますよ」
氷呂っちが頭を撫でながら、にっこりと綺麗な顔で笑う。
氷呂っちの視線を追うと、ベッドで眠るすざくんが居た。
「我々は外で用事をしてきます。秋斗は朱雀をお願いしますね」
「え…っ!?俺がすざくんを!?」
「えー?俺らも行かなきゃだめー?」
「え、ダリィ。つか用事ってなんだよ」
「いいから、行きますよ!」
カオルンたちを追い立てて、俺とすざくんを残して部屋を出ていく。
「秋斗」
「はへっ!?」
「朱雀を、お願いします」
「え、う…んっ?!」
氷呂っちの手が頬を撫でて、綺麗な顔が近付いてきて。
「秋斗」
「ふわあああああっ!!」
ほ…ほっぺ!ほっぺにちゅーされた!
「…本当に、好きだったんですよ」
氷呂っちが小さく呟いた言葉は、突然の出来事にテンパる俺には聞こえていなかった。
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