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天使達の視線が一斉と二人に注がれる。
そしてルディの前に立つ人物を見て目を見開いた。
「ヒ…ッ…!!ま、魔犬!?」
「そんな馬鹿な!あんな子供が魔犬を従える 等…!!」
リキを目にした天使達の中には
ガタガタと震えだす者。
その場に座り込んでしまう者。
揚句には逃げ出そうとする者さえいた。
だが彼等が恐れるのも無理はない。
魔犬は魔法を使えぬものの、素早い身のこなしと 攻撃力・魔法耐久力等、戦闘における多
々の能力値が極めて高く優れているからだ。
従える事はとても困難とされているが、一度従えればその忠誠は永遠と約束され 、命に関わる命令でさえ従うと言われている。
リキは魔犬だ。
勿論主はルディ。
天使達には、大魔王以外で魔犬を従えている者がいるという報告がなかったのだろう。
「ひ、怯むな!相手はたったの二人だぞ!直に援軍もくる!捕らえろ!!」
ざわめきの中から上がった声に、天使達は顔を見合 わせた。
そうだ。
その通りだと。
掛け声を上げる必要はなかった。
弓を討ち魔法を放ち武器を握り直して、二人に襲い掛かった。
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