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明の怒りは涙へと変わり、悔しさだけが募る。
「くっそー、何も出来ないのか…
冬子を殺したやつに一矢報いたい」
復讐したいのにできない辛さを噛み締める明に、少年は肩を叩きニコッと笑いながら耳元でささやいた。
「ところがね。
この間だけ特例が出てね…
呪死者ね中から二人だけ生き返る事が出来るようになったんだよ!。
しかも同時に、呪術者を消し去る事が出来ちゃう!大特典!
どうだい?生き返ってみない?」
なんて都合の良い話しだ…
こういう話には必ず裏がある…
だが、復讐に捕われた明には、そんなことも考える事が出来なかった。
「僕は…冬子と生き返りたい!頼む生き返えらせてくれ!」
天使はニヤリと笑い、すがる明から目を背けるとわざとらしく困ったような顔で答えた。
「でもねー、同じ条件で生き返りたい人は、君を除き、12人いるんだよ…。
神様の力でも、
さっき言った二人が限度…
どう頑張っても全員は無理なんだよねぇ~♪」
「そっ…そんな…」
がっくりと頭を垂れる明。
助かる術を無くしたかの様な表情で平伏した。
だがそこを見計らってか天使はチャンスとも言える案を提示してきた。
「そこでだ!
全員にチャンスが訪れる様にと明日このヘブンズゲートで、復活の座をかけた大会が行われるんだ!
そこに冬子って娘も来る!
君も参加してみないか?」
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