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女はお金が欲しかった。
自分の欲を満たす為だけに。
金欲しさに今まで買った宝くじの枚数は10億10万枚。
でも一枚も当たったことがなかった。
お金がないと女は金になるものは片っ端から売ろうとした。
キャビネット、洋服、写真立て、布団、机、オルゴール、宝石…売ったお金でも宝くじを買った。
ついには家も売った。
新築して間もない家だった。
高く売れた。
その売ったお金でさえも宝くじに費やした。
けれどもひとつも当たらなかった。
携帯と預金通帳など入ったバックしか残ってない。
女は両親を殺害し、姉妹も殺害し、身内は全て殺害。
誰か一人が死ぬたびに保険金が預金通帳に加算されてゆく。
女は正直嬉しかった。
そして殺すことに快感を覚えた。
金に狂った女は宝くじを何枚も買う。
預金通帳の金がなくなり、女は途方にくれ、
あげく、友人の勤め先で特別に無償で契約を交わし、次々金を借りていった。
そのたびに借金が増える。
金融機関なので借金は返済しないといけない。
しかし女は借りていくばかり。
そして今まで10億10万枚の宝くじを買い、そこではじめて女は宝くじはダメだと諦めた。
宝くじ一枚が500円。
10億10万枚の宝くじは・・・そのうち900万枚(45万)は金融機関で借金。
何もかも失った女はついに体を売る羽目になる。
見ず知らずの男に何度も抱かれ女は店に居候状態。
元々スタイルも顔もいいいいことを理由に毎夜オーナーに抱かれる始末。
オーナーの親切で体と引き替えに生活費を渡される…。
愛想振り撒き男に体を委ねる…たったそれだけのことなのに女にとっては凄く苦界だった。
奈落に落ちたようだった。
心も体もぼろぼろになっていった。
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