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つーか、今どきちょっと遅くなったくらいで、気にする女の子いないし。
そう思いながらも歩を進める足は、いつもより速度を上げている。
最寄駅から200mほど進むと、大きな運動公園がある。
この公園の向こう側に家があるので、いつも公園の遊歩道を抜けて行く。
グラウンドとグラウンドの間にたくさんの木が植えられていて、その中に遊歩道は伸びている。
「もう肌寒い…」
秋が深まるこの時期、朝晩はかなり気温が低い。
早く帰って、温かい紅茶でも飲んでゆっくりしよう。
木がたくさんあるせいか、遊歩道にはあまり明かりが届かずに薄暗い。
街灯もあるが、照らし出されるのは僅かな場所だけだった。
こんな場所でも抜け道として利用する人や、ジョギングをしている人がいるのだが、今日は誰もいなかった。
…ここって、襲われても誰にも気付いてもらえなさそう。
公園の出口にはコンビニなどがあるので、なにかあった場合に逃げ込めることはできる。
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせながら早足で歩く。
遊歩道の半分を少し過ぎたころ、妙な違和感を覚えた。
視界の端・・・それは歩道から少し外れた木の生い茂る場所だ。
立ち止まり、目を凝らしてそちらを伺う。
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