5.問題児たちの夜

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「何?」 我ながら素っ気ない態度だなと思いつつ、訊く。 「誤解してるみたいだから、それ解きたいと思って」 「誤解?」 「圭吾が街で見たって言ってた人」 ヤンキー風の。 先日珱美から聞いた話を思い出す。そして麻紀がどんな言い訳をするか待つ事にした。 どういう話をしようが、復縁はありえないのだから。 「ああ……彼、彼氏でしょ?」 「ううん。あの一日だけ遊んで別れただけの人」 言い訳にしては、なかなかのもんだ。 「そうなんだ」 網フェンスの向こう――校外からの視線を感じながら、麻紀に笑いかける。 「……で、どうしたいの」
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