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「嘘! 先約済みなの!?」
案の定、日曜どうかと言ってきた麻紀に断りを入れると、彼女は拗ねてみせる。
「また珱美でしょ、あいつ人の恋をどこまでじゃまする気なんだろ」
「そう怒るなよ」
俺は君より、親友が大事。
……流石に、そこまではっきりとは言えないけれど。
「ね、次の日曜は空けてくれる?」
「仕方ないよな」
俺は暗くなった空を仰いだ。
「じゃ、一日マックで自習だ」
「えー!? それデート!?」
「冗談だって」
にやっとして、つけ加えた。
「それとも本当にやる? マック合宿」
「やだ、意地悪っ」
もー、と麻紀に腕を叩かれる。
ちっとも痛くない。
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