1.臨時教師

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「嘘! 先約済みなの!?」 案の定、日曜どうかと言ってきた麻紀に断りを入れると、彼女は拗ねてみせる。 「また珱美でしょ、あいつ人の恋をどこまでじゃまする気なんだろ」 「そう怒るなよ」 俺は君より、親友が大事。 ……流石に、そこまではっきりとは言えないけれど。 「ね、次の日曜は空けてくれる?」 「仕方ないよな」 俺は暗くなった空を仰いだ。 「じゃ、一日マックで自習だ」 「えー!? それデート!?」 「冗談だって」 にやっとして、つけ加えた。 「それとも本当にやる? マック合宿」 「やだ、意地悪っ」 もー、と麻紀に腕を叩かれる。 ちっとも痛くない。
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