「ようこそ、少年。」

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俺と諏里は田舎道を歩き続けながら、学校を目指す。 ……と、いつもならこの辺りで奴が来る。 「よぃーっす!!」 朝っぱらから、やかましいボイスだ。 「出たわね、助平左右衛門。」 「そいつは俺様の青春ロードの事か!?」 こいつは、白田楽徒(しろたらくと)。 まぁ……友人だ。 問題児だが。 「つぅ訳で、連!宿題忘れた!ノート見せてくれ!」 「断る。」 「あぁ!シュリちゃんは、パンツでいいよ!」 「や。」 「なぁに!?2人共、NOサインだと!?ならば実力行使よ!」 そう言うと、おもむろに下敷きを取り出して、凄い速さでこすると、静電気を起こす! 「この雷電のラクトさまを敵に回したのが運の尽きよっ!!ABP(アダルティー・ブラック・パンツ)は頂いた!必勝・ライデンキャプチャー!!」 凄い下敷きをパリパリ言わせていたが…… 「メンッ!!」 「ぼるげぇっ!?」 折り畳み傘で殴られて撃沈した。 言い忘れたが、諏里は剣道二段。有段者だ。 「またつまらん者をきったか。」 「いや、斬ってねぇから。むしろゴキブリ叩きだろ。」 「あ……傘が壊れた。これじゃ、もうダメね。」 「げふぅっ!!」 壊れた傘を雷電のラクトに叩きつけて捨てる。 雷電のラクトに80の追加ダメージ。 「ぱ……パンツが」 雷電のラクトは倒れた。 「どうせ予備あるんだろ?」 「まぁね。傘はレディの嗜みだもの。」 「そう言うもんか?」「もちろん。」 その場を後に学校へ急いだ。 諏里は1の経験値を手に入れた。 「気がした。」 「なにがだ?」 「なんでもないわ。」
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