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「オーイ、ユッキー」
手をブンブン振りながら前を歩く少女を呼ぶミー。
ユッキーと呼ばれた少女は振り返り、2人を見付けて持っていた本を閉じて、手提げに入れてからこちらに向かってきた。
「……おはよう、ユージ。ミーちゃん」
「おっはよう、ユッキー。テンション低いわね、ユッキーは」
「「ミー(ちゃん)のテンションがおかしいんだよ」」
キレイにハモった。
それがツボにハマったのかまた「アヒャヒャヒャ」と笑い出すミー。
「ハァー」とため息を吐きながらずれた眼鏡を掛け直すユッキーと呼ばれた少女は、三村 雪姫(ミムラ ユキ)と言う。
長い黒髪を三つ編みにして、黒縁の眼鏡という絵に書いたような文学少女である。
「……他の2人は?」
「レンは寝坊で、ケンは先に行ったそうだ」
「……そうなんだ」
2人が会話してる間、ミーはアヒャヒャヒャと笑い続けていて、そんなミーを見て2人はため息をついた。
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