死にたい人

ﾊﾞｰﾋﾞｰ

まずは自己紹介。
私はころぼっくる。仮名だけど。
1975年生まれ。生まれも育ちも東京郊外。

ﾊﾞﾂ1。子なし。
今は元ﾀﾞﾝﾅと同棲中。

最近やっと就職して、地味ながらも充実した日々を送っている。

友人ﾊﾞｰﾋﾞｰと出会ったのは小学5年生のときだった。

転入してきたﾊﾞｰﾋﾞｰと私はなんだか気が合った。
同じﾏﾝｼｮﾝだったから、行きも帰りも一緒。
二人で歌を歌ったり、公園で寄り道したり。

どんどん仲良くなって、「親友ｶｰﾄﾞ」なるものを交換したこともある。交換日記もした。

今となっては照れ臭いほど、「女の子」を満喫していた。

ﾊﾞｰﾋﾞｰいわく。
「ｸﾗｽで最初に声をかけてくれたのがころぼっくるだった。すごくうれしかった」

私は覚えてない。
転入生に声かけてあげるなんて当然だし。相手にとってはｱｳｪｰなんだから。

きっかけはこんなだけど、私たちの仲良しぶりはｸﾗｽ一だったと自負している。

ﾊﾞｰﾋﾞｰは今でも当時のことを懐かしむ。戻りたいと泣く。

だけど、今思えば、私はﾊﾞｰﾋﾞｰのこと、全然分かってなかった。
「分かる」なんてのは傲慢か。
それにしたって、ちゃんと見てあげてなかったんじゃないか。

そう気付いたのは20代も後半になってからだった。