変化

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きっかけは彼の誘いだった。 『通話しない?』 私は急な誘いで驚いたが、 私も通話で話して見たいと思ってたからすぐ誘いに乗った。 あるインターネット通話サービスを使い、パソコンで通話をした。 (ちなみに何人とでも一斉に通話できるすごいサービスなのだ。) 「も、もしもし?」 「くくりちゃん?声かわいー」 「え?!あ、ありがとう…ございます」 私は可愛くないです!と心のなかで返した。 はじめて聞くカズ君の声が予想以上にかっこよくて、 私はすごくどきどきしていた。 そのため、いつも以上に無口になってしまった。 会話も最初はぎこちなく、 つまらない奴だと思われたらどうしようと私は不安で泣きたくなっていた。 しかし カズ君は、いろんな話をふってくれた。 「くくりちゃんって何フェチー?」 「え、と…声フェチかな!」 あなたの声とかドストライクですよー という言葉は飲み込んだ。 「そうなんだー。  でもさ、俺思うんだけど」 「何?」 「ネット上って直接会うってあんまりないじゃん? 精々通話するくらいで。 だからネットする人って声フェチが多いんじゃないかって思うんだよねw」 びっくりした。 私はそんなこと考えたこともない。 面白い。 この人ともっと話したい。 私はどんどん彼にひかれていった。
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