第1章

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パンを食べ終え、話す体勢に入ろうと隣のベッドに座る黒髪の男の人の方を向き座った。 「起きてて平気?」 「はい、大丈夫です!」 ドーピーさんは私に優しく言った。 この人ほんといい人なんだろうなぁ。 会った時から心配ばっかりしてくれて。 ドーピーさんの顔をじっと見ると、にこっと優しい笑顔を私に向けた。 だから私もにこっと笑顔で返してみた。 「……で、話なんだが、」 「あ、はいっ。」 突然黒髪の男の人が話はじめ、私はすぐ顔を前へと戻した。 「お前の名前は?」 「黒沢マリアです。」 「どこから来た?」 「多分、言ってもわかんないと思うんですけど日本の東京から……。」 私を除いた二人は顔を合わせ、多分東京を知っているかお互いに確認していた。  
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