22人が本棚に入れています
本棚に追加
オレはチビッ子の隣に座ってみた。
少女の髪とオレのプラチナの長い髪が重なりあった。
ついでに…優しく肩を抱いてみる。
本格的に慰めるオレ。
……だって,他にどうしょうも無いだろ??
意外な事に柔らかかった少女の背中。
……本格的にって言ったろ?抱きしめてやってんだよ!
別に下心なんて無い!!!!
「話してくれよ…
…さっきは悪かった。」
「貴…方って常に…
…利益しか考え……ないの??」
泣きじゃくってる為か,紡ぎ出された言葉は途切れ途切れとなり,泣き声は虚空に霧散した。
……すっげぇ返答しずらいな。
「まぁ大体は……利益優先だ。これが"退屈"じゃ無いなら利益って事になるな」
「クスッ……可笑しな魔物。
もし………退屈なら私を食べてしまうの?」
…おっ!やっと笑ったな♪
微笑みが涙で可愛く見える。
オレは指輪を着けた左手で涙を拭(ぬぐ)いながら,言ってやった。
「お前は旨そうな脂が無いだろ??
食べたら骨ばかりだ……。」
「キャッ!
…私が肥れば食べてしまうのね!!」
しまった。しくったな……。
再び,泣いてしまうのか?
少女はうつ向いてオレのシャツをぎゅっと握っていた。
「退屈にしないでくれたら食べないでやるよ。
……良心的だろ?」
少女の頭を撫でてみるオレ。
レモン色の髪は手入れが行き届いててサラサラとオレの指が流れていく。
「………今…貴方の退屈しのぎになってるのね。
……分かったわ……本題に入る事にする。」
ーーーーゴキュッと生唾を呑み込んだ音がした。
最初のコメントを投稿しよう!