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長い沈黙が漂い緊張してきたオレ。
いや、マジで これは 告白されるだろ!!
モテるなぁ~~オレ♪
存在が罪作りだな。
少女の麗しい薄紅色の唇が ゆっくりと開き吐息と共に 本題を話す。
涙で潤んだ瞳で オレを真っ直ぐ捕らえ,
オレの心臓は バクバクと早鐘を打っている。
「私……実は父様から逃げて来たの。」
……………………はい?
父様という事は 家出少女!!??
それよりオレ……超勘違いしてたし!
いやいや、だって あんな雰因気醸し出してた=(イコール)告白だろ!!
物凄く動揺してるのを 上手く隠しながら返答せねば!!
上位獣の魔物あろうオレが "勘違いバカ" なんて二つ名を付けられる前に……!!
「……虐待されてたのか?」
おい!なんて事聞いてんだオレ!?
うわぁ……物凄く怪訝な顔してる……。
これは 謝る方が賢明だな。
小さな黒歴史になっちまった………精神的には大きいが。
「あ~……その……深い意味は」
「何で貴方は直ぐに分かっちゃったの??」
オレの 賢明な謝罪の言い終わらない言葉の途中で,かぶせてきた少女の 真実。
………マジでか!わぁ~黒歴史万歳~!!
失敗したかと思ったぁああぁ。
安堵するオレを 少女は気付いてない。
-------むしろ,下唇をキュッと噛んで,不安そうに オレを見つめて瞳を揺らしていた。
「相当,落ち込んでいると見たたからだ。」
「私……父様キライ!!
最近忙しいからって話すらしてくれないし」
ぶっちゃけてる少女。
片方の頬を膨らませてるから きっと怒ってんだな…。
うん,オレ ちょい黙った方がいいな。
「私が生まれてすぐ母様は亡くなってるから
………家で私は一人孤独なの」
深呼吸する少女。
呼吸をして気分を落ち着かせてるみたいだ。
……なんだか金魚みたいで可愛い。
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