―第一章 王都エル=ハルク―

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「うわぁ~…!」 思わず僕は声をあげる。 門を抜け、馬車は王都へと入った。 僕らが今いる大きな通りの両端には屋台がずらっと並んでいる。 その前は人で賑わい、とても混雑している。 馬車が走る道と人が通る道は、身の丈よりも少し高い柵で区切られ、馬車も人も安全に通れるようになっている。 向かい側の道に行きたいときは、馬車道を跨ぐように設置されているアーチ橋を通り、移動する。 これは一定距離に設置され、昇降機がついているので、足が不自由な人でも大丈夫みたいだ。 流石王都。 屋台の奥には民家がところ狭しと建ち並び、それは王城に向かうにつれて高い位置に建てられている。 馬車道は緩やかな坂になっていて、人が通る道は階段であがっていくようだ。 小さな階層が連なり、一つの大きな階層となる。 更にそれが連なったのが階層都市か……。 すごい造りの都市だなぁ……。 僕は王城を見上げながら思った。
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