―第二章 反転結界陣―

10/21
前へ
/60ページ
次へ
手のひらサイズの光の粒があちこちに現れ、装置の上に集まっていく。 粒が集まり、小さな光の塊となる。 粒はとめどなく現れては装置の上へと吸い込まれていく。 光の塊は粒を吸収して、徐々に大きくなっていく。 魔力の流れはまだよくわかっていないが、この光の粒の動きなのだろうか? 緩い螺旋を描きながら吸い込まれていく光の粒たち。 この流れを制御したらいいのだろうか? 考えている間にも光の塊は大きくなっていく。 最初は人の頭くらいだったものが、今では僕の半分くらいのサイズになっている。 どれだけ大きくするのだろうか。 シグマのほうを見やるが、シグマはただ呪文を唱え続けている。 光の塊のほうに視線を戻すと、光の粒の流れがさっきより荒れていた。 僕は光の粒に集中する。 この流れをどうやって正せばいいのか、未だにわからないが、どうにかするしかない。 螺旋に動く光の粒を想像する。 それを目の前で表現する!
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

151人が本棚に入れています
本棚に追加