―第二章 反転結界陣―

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と、言ってもやはりわからない。 念じるだけではダメなのか。 ならばどうしたらいいんだろう。 「フェイア、落ち着いてごらん」 ファーが僕に笑いかける。 「魔法を使う時を思い出して。体内の魔力を集め、精霊を介して放出する。それが魔法だよ。 今、私達は体内にいる。その体内の魔力がこの光だ。それを集めるんだよ、一箇所に」 魔法を使う時を思い出す、か。 ここが体内……なんとなくわかるような、わからないような。 普段魔法を使う時、確かに魔力を集めるイメージはある。 自分の体内で行っていることを、体外で行う、そういうことだよな。 「魔力を、集める、魔法を、使う、イメージ……」 目を閉じ、集中する。 光の動きじゃなくて、この場の魔力を感じるんだ。 そして、それを、集める。
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