―第二章 反転結界陣―

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周りと変わらない扉の前だが兵士が両脇に立ち、その扉を守っている。 敬礼の姿勢でジッと僕達を見ていて、なんだか品定めされているような気がした。 「ここが謁見の間です」 シグマが説明する。 「これから国王に会うわけですが、国王と言ってもただの権力を持ったオジサンですし、親バカで子供自慢したがりな人なだけですから、気負わず楽にしてていいですよ」 シグマはそう言うが、シグマ以外は緊張しているのが丸わかりだ。 もちろん、僕も例外じゃない。 というか、権力持ったただのオジサンとか……それって暴言じゃないのか? 兵士がいる前でそんなことを言って、罰かなんか与えられないか心配になる。 チラリと兵士達を窺うが、特に反応は示していない。 いや、微かに震えている気がする。 もしかして、笑ってる? いやいや、まさか。 気のせいだと思うことにする。 「さて、長く待たせては悪いですからいきますか」 僕はシグマの言葉を聞いてゴクリと生唾を飲み込む。 王との謁見……! 手が緊張で汗ばむのがわかる。 両脇の兵士は敬礼を解き、扉を押し開けた。
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