―第一章 王都エル=ハルク―

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王都全体が城のようなもので、そこには一般人ももちろん住んでいる。 下層……門のあるエリアは一般人が住んでいる。 中層には貴族達。 これは戦乱時に英雄エル=ハルクと共に活躍した者の血筋の人間だ。 上層には王族が。 王都に住んでいる人は、上層からを王城と呼んでいるらしい。 ここには王族とそれに仕える人しか入れない。 今回、僕達はそこに行くんだけど。 こうやってエリアごとに住む人間が違う街の造りを階層都市と呼ぶ。 それで城塞階層都市エル=ハルクと呼ばれるというわけだ。 「あれが……」 僕は窓の外を見下ろした。 山脈を越えると現れた街。 上空から見てもかなりでかい。 バルファムが六つくらい入ってしまうんじゃないかと思えるくらいデカイ。 そんな街を結界がドーム状に包み込んでいる。 街を囲む堀も、普通の川くらいの幅はある。 そこに流れ込む主流の川幅は更にあるけど。 流石城塞階層都市……。
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