―第一章 王都エル=ハルク―

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鳥が大きく一鳴きすると、徐々に高度を下げていく。 結界を静かに通り抜け、広場が少しずつ近付く。 広場には魔法生物達が雇い主の帰りを大人しく待っているようだ。 魔法生物達の周りには、忙しく人が動き回っている。 この人達は雇い主が帰ってくるまで、魔法生物達の面倒を見ている人達か。 沢山の魔法生物を管理するのは大変そうだと思いながら、広場を眺める。 円形の広場をグルっと囲むように、四角い建物が建っている。 全て同じ白色と同じ高さで統一されていて、パッと見ただけじゃ、建物なんだかオブジェなんだかよくわからないものだ。 建物だとわかるのは、そこから人が出入りしているから。 あと正方形の窓が規則正しく並んでいるが、所々開け放たれているのが見えたから。 ……建物風のオブジェじゃなければ、だけど。
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