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なつめ
「ちょっと照れ屋さんな弟でした♪」
貴志
「姉貴っ!」
なつめ
「怒らないの。
ではお便りを紹介します。
ペンネーム真秋のパンプキンパイさんからのお便りです。」
貴志
「真秋って…。」
なつめ
「貴志くん、なつめさん、どうもこんにちは。
人間の世界ではいろいろお祭りがありますけど、神の世界ではいったいどんなお祭りがあるんですか?」
貴志
「祭り?
そんなものはないぞ?
俺たちは基本仕事漬けで終わるからな。」
なつめ
「人間の世界のお祭りにはこっそり参加していたけどね。
地上でのご神体の弓と刀のメンテが必要だからついでに見てくるんだ。」
貴志
「姉貴は1日帰らなかった。
何だかんだ理由をつけてな。」
なつめ
「だって面白いんだもん。
お菓子くれるし。」
貴志
「お供え物をこっそり奪っていたくせにまだ食うか!」
なつめ
「あたしたちに捧げていたお菓子だからいいの。」
貴志
「誰も神が食うなんて考えてねぇよ。
昔はそうでもなかったが、今ではそこらの悪ガキの仕業になっていただろうが。」
なつめ
「悲しい時代になりました。
でも結構お社に来ている、清音と会えなかったのは…本当に縁って不思議なものだなって思ったよ。」
貴志
「清音と関わったのは俺たちの勘違いだ!
姉貴もいらん真似をするし。」
なつめ
「あからさまだったよね。
あれが清音の受難の始まりだったけど、昔の事があったとはいえ、笑って許してくれた清音ってすごく頼もしく感じたよ。」
貴志
「確かに清音には芯の強さとおおらかさがあるんだよな。
普通なら大問題になっているはずだ。」
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