神とお祭り

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美保 「オレンジ味をもらおうかな? アリスは…ごめんね。」 アリス 「気にしないで。」 暁彦 「生地は出来ました~♪ 今、焼いています~♪」 なつめ 「暁彦、キャンディーいる?」 暁彦 「もちろん~♪ グレープ味ください~♪」 清音 「私は…。」 なつめ 「清音と貴志はちょっと待っててね。 二人でお義母さんの手から取るんだよ?」 貴志 「神が相性占いか?」 なつめ 「気持ちが通じあっていれば同じ味のキャンディーを取るはずだよ。」 清音 「そんな訳ないよ。 味の好みは違うんだから。」 なつめ 「愛のイベントよ。 ファンサービスでこれぐらいやりなさい。」 清音 「キャンディーを取るとき、手が触れ合うシーンを期待してるよ…そして互いが赤面しながら見つめ合うんだ。 今はシーツ越しだけどね。」 貴志 「…つまらん。 飴ぐらい好きに取らせろ。」 清音 「私も取る!」 なつめ 「で、どうだった?」 貴志 「…リンゴだ。」 なつめ 「清音は?」 清音 「…。」 なつめ 「リンゴ味でしょ? だって、二人は似た者同士だからね。」 清音 「…特に合わせたつもりはないけど…やっぱり似てるのかな私たち?」 貴志 「…さぁな。 これが姉貴の細工でない事は確かだがな。」 なつめ 「やっぱり似た者同士だよ。 あ、キャンディー食べよ♪」 清音 「うわ…結構長い間話しこんでいるね。 しばらくはこちらで食事の休憩を取った後、女子だけのパジャマパーティーに入りたいと思います。 皆さん、しばらくお待ちくださいませ。」 なつめ 「んぐんぐんぐ…。」 貴志 「飴の食いすぎだ、姉貴。」
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