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ピピピッ ガシャン!
目をつむったまま目覚まし時計を探り乱暴に叩く。
自分でセットしといてなんだが、どうしてこうも耳障りなんだろうか。
時刻を確認すると7時を回ったところだった。
入隊についての説明
卒業式翌日9時、中央広場『虹の泉』前に来て下さい。説明者の特徴は赤いリボンです。
ベッドから離れるとテーブルに置いてある用紙を見直す。大雑把な内容。しかも手書き。こういうのって重要書類じゃないのか。
ぼんやりと考えながら朝食を食べる。
どんな部隊なんだろう
どんな人達がいるんだろう
『…チョー不安』
自分しかいないことを承知で声に出して呟いてみる。1人暮らしが長いからか性格のせいか独り言が多い。大丈夫だ、自覚はあるから。
『げっ!もうこんな時間かよっ!?』
現在時刻8時30分
食器を片付け、急いで出かける支度をする。
白のパーカーに空色のTシャツ、黒い細身のパンツに編み上げブーツ
寝癖のついた青髪をガシガシと直すと家を出る。
少し肌寒いが凛と澄んだ空気が体を巡る。
俺は中央広場へと走った。
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