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中央広場 虹の泉前
何とかギリギリセーフで到着。
辺りをキョロキョロと見回し、目的の人物を探す。
赤いリボン、赤いリボン、赤いリボン…
広場にいる人はまばらだ。
赤いリボンなら女の人なのだろうか?
しかし、それらしき人物は見受けられない。
遅刻…?
時計台に目をやれば9時を過ぎている。
ニャー ニャー ニャー
ふと足元を見ればそこには1匹の黒猫がこちらを見上げている。赤いリボンを首に巻いた黒猫だ。
…赤いリボン
黒猫は口に紙をくわえていた。
二つ折りされたそれを開けばさっき見た手紙とは全く違う文字が並んでいた。
『やぁ!皐くん!これから君には入隊試験を受けてもらうゾ★
地図に記された場所に午後4時までに生きてたどり着いてね(」゜□゜)」
黒猫が道案内をしてくれるよ★
じゃー、精一杯頑張ってね♪』
…なんだろ、この手紙。
『つーか!何これ!?友達へのメールかよ!?急にフランク過ぎるだろ!?』
しかも、何か文面イラっとする!
あと“生きて”ってなに軽く書いてんの?チョー危険じゃんか!?
1人ワーワーと騒いでいると黒猫がこちらに向かって一声上げた。
ついてこいと言っているらしい。
謎の部隊にムカつく手紙、加えて案内人は黒猫(人じゃねーし)だし死ぬ危険性あり。
とりあえず俺はガムシャラに突き進むという道しか与えられていないらしい。
『やってやろーじゃねーの!』
そう叫んだ俺に黒猫は呆れた眼差しを向けていた。
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