幼なじみ

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「春樹、とりあえず日本に着いたら俺はallworldに行くから。一応札駅までは送るけど。」 雪弥が飛行機の中で言った。 もうそろそろ、日本・新千歳空港につく。 「へーい。」 「マンションの場所は分かるか?」 「わかる。」 「あのマンションは瑞樹が日本にいたときに使っててさー。」 「へー」 「あんな広いマンション、お前1人で使うのか…」 「まぁね。」 「…なんか瑞樹としゃべってるみたい。」 雪弥はうなだれた。 「息子だからね。」 「まぁ、千春ちゃんの血も入ってるから瑞樹よりはフレンドリーだけど…」 雪弥は春樹を見た。 「なに。」 「いや、お前の髪綺麗だなー、と思って。」 「白髪みたいだろ。てか、今更。」 「いつも思ってんだよ。綺麗な銀色ー。地毛だろ?」 「もちろん。おばあちゃんが白銀だったからね。」 春樹は自分の髪に触れた。 瑞樹は実はハーフだったが、日本人の父の遺伝子が強かったのか、肌の白さと美形くらいしか受け継がなかったようだ。 その遺伝子が、春樹に影響したのを知って、千春と瑞樹が驚いたのを、雪弥は懐かしく思った。 「でも、向こうじゃ、目立つな。先生に言われんじゃねえの?」 「地毛だもん。」 「…ま、なんかあったら連絡すること。日本じゃ俺が保護者だからな。」 「げー」 「こら。」 春樹と雪弥は飛行機から降りた。 「ゆーかーりー。」 雪弥が手を振る。 「ったく!!わざわざ車を運んできてあげたんだからお土産くらいあるんでしょうね!?」 由香里が突然くってかかる。 「由香里さん、どうぞ。」 春樹が鞄から袋を出して差し出した。 「あら♪春樹くんありがと♪」 由香里はそれを受け取る。 「そんなん持ってきてたのか、お前。」 「父さんと母さんが、由香里さんにって。」 「これは…Chiharuの新商品ね♪しかも私が欲しがってたイタリア産の財布つき♪」 「見なくてもわかるんですか!?」 「それくらいわかるわよーっほら、行くわよ。明日入学式でしょ?荷物ほどいて、買い物もしなきゃならないんでしょ?手伝ってあげる。」 「ほんとですか!?」 「ええ。まぁ、そのためにこーんなお土産、用意したんでしょ、あの2人。」 (ばれてるよ!父さん!!母さん!!) 「したら、行くかー。」 3人は、車に乗り込んで出発した。
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